Diary over Finite Fields

515ひかるの日記と雑文

Linux を使い始めた経緯

かつて書かなかったことも含めて僕がプログラマになった経緯でも書こうかと思う。職業がプログラマになった理由ではなく、なんかテキストエディタを趣味でいじいじしたりいろんなツールを試すのが習慣になったきっかけについて、だ。

パソコン使えない時代

かつては僕もパソコンを使えない人間だった。それがこうして今では職業プログラマをしている。人生とは不思議なものである。

わたしは大学 1 年生まで Windows と Mac というものがあることくらいは知っていたが、例えば OS とパソコンの区別がついていなかったし、 ディスプレイのこともパソコンと呼ぶタイプの人間であった。大学 1 年生のときに初めて Linux コマンドを学び、なんだこれはと思ったのをよく覚えている。

cdls も、なぜいまさらこんなものを勉強しなくてはならないのか。マウスがあるじゃないかとかつては思っていた。思っていたからこそ大学 3 年になるまではまともに使わなかった。

転機

転機が訪れたのが、その理由ってのは自分で考えていても意外だ。恋をしたから、である。

恋とプログラミングになんの関係があるのか、そこまで解説しだすとプライベートな話題になりすぎるので勘弁してもらいたい。僕に好きな人ができ、その人と何らかの形で接点を増やすために一生懸命プログラミングに生活の時間を割くようになった。

Linux コマンドを仮想環境や Cygwin などの頑張ったユーティリティじゃなくてホンモノをやりたい、ということで初めて Mac を買ったのが学部 2 年の終わりだった。その一年後、 Mac を売ってもともと持っていた PC に Ubuntu をインストールした。売った理由は、 Apple の方針についていけないと思ったからだ。実際少なくとも PC で Apple の方針に従うのをやめたのは良かったと思っている。

こうして僕はクライアント Linux デビューした。最初は Ubuntu をインストールしたが apt-get でインストールしたものを sudo rm して依存関係をぶっ壊したのもいい思い出である*1。直せなかったので Ubuntu をインストールし直した記憶がある。

そんな失敗を繰り返しつつ、いろんな OS を試してみた。 Fedora を仮想環境で運用していた時期は結構長かった気がする。 Manjaro Linux でローリング・リリースを経験したのは衝撃的だった。おかげで今でも Antergos を使っている。

結局なぜ Linux ?

ここまでの話を総合すると、僕がプログラミングにハマった経緯は恋であり、Linux に傾倒していった理由は特にない感じになってしまっている。実際なぜ傾倒したのか自分でもそのへんはよくわからないのだ。

おそらく Linux は僕にとってはきっかけでしかなかったのだと思う。 Windows では “インストーラー” が何かよしなにしてくれて使えるようになり、自力で設定が必要なことはググりもせず「できないからいいやー」と投げ出していた。それがソフトウェアをインストールするのにもコマンドを自分で叩き、設定ファイルを書く、 PATH を通すなどの作業を自分でやることを通して少しずつ「ソフトウェアをインストールする方法」、「ソフトウェアを管理する方法」、「ソフトウェアの使い方」を学んでいった。例えば GitHub の README を読むことや、Git の使い方などは Vim のプラグインを使うことが増えて学ぶようになっていったことも多い。

Linux で作業をした結果、 Windows のことも少しわかるようになった。といっても共通部分の理解が深まったというだけで、 Windows 特有のことについては全然詳しくなっていないのだが。。。

こうして僕は趣味で Linux を使い、 Emacs の最新版がリリースされたらとりあえず GitHub から clone してビルドしてみたり、よく使うテキストエディタのリリースノートを読んだり、Twitter で日々新技術についてのツイートに目を光らせるのが習慣な人間と化していった。

これは全部趣味だ。だが、おかげで職場では “プログラミングに詳しい人” 扱いされてしまっている。そんなことはないと思うのだが。

まとめ

Linux を使うようになるまで、なってからの僕のことを少し書いてみた。クライアント Linux を使うのは昔よりもずっとハードルが低くなっているし、少なくとも OS は無料だから PC があればやりたいと思えばいつでも始められる。

僕は Linux を使い始めてから人生が変わってしまった。Linux を使うことがなければ職業プログラマになるなんてあり得なかっただろう。

また、教えてくれる環境が幸運にもあった。それに、かなり高度なことまでも無償で公開してくれるソフトウェア開発者の文化にはかなり助けられた。とても感謝している。

読者に Linux の魅力を紹介するなど非常におこがましいのでしないが、こんな記事でも興味を持ってくれた人は「Ubuntu」とか「Linux Mint」とかで調べてみればいいと思う。

PC を使いこなす、そのための第一歩になるかもしれない。わたしもまだまだ道半ばだが……

*1:たしか TexLive 関係だったと思う